ダイエット中に起こしてほしくない「糖新生」の仕組みについて、CHANCE GYM 新宿店が解説
ダイエットをしていると、「糖新生」という言葉を聞くことがあります。
「糖質を減らしすぎると、筋肉を分解して糖を作ってしまうのでは?」
「ダイエット中は糖新生が起こると筋肉が減るから危険なのでは?」
「脂肪を落としたいのに、筋肉までエネルギーとして使われたら困る」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
実は、糖新生そのものは身体にとって必要な仕組みです。 糖質を摂取していない時間でも血糖値を一定に保つために、身体は糖質以外の材料からブドウ糖を作ります。
一方で、ダイエット中に極端な食事制限を行い、エネルギーやタンパク質が不足した状態が長く続くと、筋肉を含む体組織から糖新生に使われる材料が供給されることがあります。
そのため、ダイエットでは「糖新生を完全に止める」のではなく、筋肉をできるだけ維持しながら脂肪を減らせる食事とトレーニングを行うことが重要です。
・糖新生は身体が血糖を維持するために必要な仕組み
・糖新生はタンパク質だけから起こるわけではない
・乳酸やグリセロール、アミノ酸などが材料になる
・糖新生が起こることと筋肉が大量に減ることは同じではない
・極端なカロリー制限やタンパク質不足は筋肉維持に不利
・筋トレと十分なタンパク質摂取で筋肉を守りながらダイエットすることが重要
糖新生とは一体何なのか?
糖新生とは、簡単にいうと糖質以外の材料から身体がブドウ糖を作る仕組みです。
英語では「Gluconeogenesis」と呼ばれます。
私たちの身体は、食事から摂取した糖質を分解して得られるブドウ糖をエネルギー源として利用します。
しかし、食事をしていない時間が長くなったり、糖質の摂取量が少なくなったりすると、食事から入ってくるブドウ糖だけでは身体の必要量をまかなえない場合があります。
そこで肝臓などが中心となり、乳酸、グリセロール、アミノ酸などの糖新生の材料からブドウ糖を作ります。
肝臓が主要な役割を担いますが、腎臓も糖新生に関わっています。([ncbi.nlm.nih.gov](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10401452/))
血糖を維持するために必要な正常な生理機能です。
なぜダイエット中に糖新生が注目されるのか?
糖新生がダイエットで注目される理由の一つが、アミノ酸も糖新生の材料になるという点です。
アミノ酸はタンパク質を構成する成分です。
そして、タンパク質は筋肉などの身体の組織を構成しています。
このため、「糖新生が起こると筋肉が分解される」というイメージが広まりやすくなっています。
実際に、筋肉由来のアミノ酸であるアラニンなどは肝臓に運ばれ、糖新生の材料として利用されることがあります。([ncbi.nlm.nih.gov](https://ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK544346/))
ただし、ここで重要なのは、糖新生の材料となるアミノ酸が存在することと、筋肉量が大幅に減少することは同じではないということです。
身体では常にタンパク質の合成と分解が行われており、糖新生だけを見て筋肉量の変化を判断することはできません。
糖新生は何から作られるのか?
糖新生では、主に以下のような材料が利用されます。
| 材料 | 主な由来 | 特徴 |
|---|---|---|
| 乳酸 | 筋肉などでの糖代謝 | 肝臓などで再び糖新生の材料として利用される |
| グリセロール | 脂肪組織の脂肪分解 | 脂肪の構成成分の一部から生じる |
| 糖原性アミノ酸 | 食事由来のタンパク質や体内のタンパク質 | 一部のアミノ酸が糖新生に利用される |
| ピルビン酸など | 糖代謝など | 糖新生経路に入る材料となる |
このように、糖新生は「筋肉だけを材料にして糖を作る仕組み」ではありません。
特に脂肪組織から脂肪が分解されると、脂肪酸とともにグリセロールが生じ、グリセロールも糖新生の材料として利用されます。([ncbi.nlm.nih.gov](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2948921/))
糖新生と筋肉の関係
糖新生と筋肉の関係を理解するためには、アミノ酸について知る必要があります。
食事から摂取したタンパク質はアミノ酸に分解され、身体のさまざまな場所で利用されます。
筋肉では、筋タンパク質の合成や修復などにアミノ酸が利用されます。
一方で、エネルギー不足などの状況では、体内のタンパク質が分解されてアミノ酸が供給されることがあります。
その一部は肝臓などに運ばれ、糖新生の材料になることがあります。
特に長時間の絶食やエネルギー不足が続くほど、糖新生やアミノ酸の利用が重要になっていきます。([pubmed.ncbi.nlm.nih.gov](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33151502/))
「糖新生が起こるから筋肉が減る」と考えるのではなく、
「エネルギー不足が長く続き、身体の組織からの材料供給が増える状況をできるだけ避ける」と考える方が、ダイエットでは適切です。
糖新生はダイエット中に必ず起こるのか?
糖新生は、ダイエットをしている人だけに起こる特殊な現象ではありません。
食事と食事の間でも、身体は血糖値を維持するためにさまざまな仕組みを利用しています。
例えば一晩寝ている間も食事をしていません。
このような空腹時間では、肝臓に蓄えられたグリコーゲンの分解である「糖原分解」と糖新生の両方が血糖維持に関わります。([pubmed.ncbi.nlm.nih.gov](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17465853/))
つまり、「糖新生が起きたらダイエット失敗」という考え方は適切ではありません。
糖新生は身体に必要な正常な仕組みだからです。
「糖新生を起こさないために糖質を抜く」は正しい?
ここは非常に誤解されやすいポイントです。
糖新生を避けたいからといって、糖質を大量に摂取すればよいというわけではありません。
また、糖質を減らしたら必ず筋肉が大きく減るというわけでもありません。
身体は食事内容やエネルギー状態、ホルモン、活動量などに応じてエネルギー源を調整しています。
重要なのは、糖質を極端に制限することよりも、ダイエット全体で必要なエネルギーと栄養素を確保することです。
特に筋トレをしている方の場合、トレーニングの強度や量に合わせて炭水化物を適切に摂取することも、トレーニングの質を維持するうえで役立ちます。
ダイエット中に筋肉を減らしにくくする方法
1. タンパク質を十分に摂る
ダイエット中に筋肉を維持するためには、タンパク質を意識して摂取することが重要です。
肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などを毎日の食事に取り入れましょう。
ただし、「タンパク質を大量に摂れば筋肉が絶対に減らない」というわけではありません。
総摂取カロリー、トレーニング、睡眠なども合わせて考えることが大切です。
2. 極端なカロリー制限を避ける
「早く痩せたい」という気持ちから、食事量を極端に減らしてしまう方もいます。
しかし、必要以上にエネルギー摂取量を減らすと、ダイエットを長期間継続しにくくなるだけでなく、除脂肪量を維持することも難しくなります。
ダイエットでは、体重を落とすスピードだけを追いかけるのではなく、脂肪を減らしながら筋肉をできるだけ維持することを意識しましょう。
3. 筋トレを継続する
食事制限だけで体重を落とすのではなく、筋トレによって筋肉に適切な刺激を与えることも重要です。
特にダイエット中は、体重の数字だけでなく、トレーニング中の重量や回数、身体の見た目なども確認しましょう。
4. 炭水化物を必要以上に怖がらない
炭水化物は身体にとって重要なエネルギー源です。
筋トレをしている方が炭水化物を極端に制限すると、トレーニング中のエネルギー不足を感じることがあります。
白米、玄米、オートミール、パン、芋類、果物などから、自分の活動量に合わせて摂取しましょう。
5. 睡眠を確保する
ダイエットでは食事と運動に注目しがちですが、睡眠も重要です。
睡眠不足の状態が続けば、食欲管理やトレーニングの継続にも影響する可能性があります。
筋肉を維持しながらダイエットを進めたい方は、睡眠時間や生活リズムも見直してみましょう。
「糖新生を起こさないダイエット」より重要なこと
糖新生について調べていると、「糖新生を止める」「糖新生を防ぐ」といった情報を目にすることがあります。
しかし、糖新生は身体が血糖を維持するために必要な仕組みです。
そのため、健康な人が糖新生そのものを完全に止めようとする必要はありません。
むしろ重要なのは、過度なエネルギー不足によって筋肉を含む体組織の分解が進みやすい状態を長期間作らないことです。
優先順位1
無理のないカロリー収支を作る
優先順位2
タンパク質を十分に摂取する
優先順位3
筋トレを継続して筋肉に刺激を与える
優先順位4
炭水化物や脂質も含めて食事全体を整える
優先順位5
睡眠と休養を確保する
糖新生が起こることと「筋肉が減ること」は同じではない
ここまで読んで、「結局、糖新生が起きたら筋肉が減っているのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、これは分けて考える必要があります。
糖新生には乳酸やグリセロール、アミノ酸など複数の材料が利用されます。
また、身体のタンパク質代謝は、筋肉の合成と分解が常に同時に起こる動的な状態です。
そのため、「糖新生が起きた」という事実だけから、「筋肉が大量に失われた」と判断することはできません。([ncbi.nlm.nih.gov](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10401452/))
一方で、長期間のエネルギー不足やタンパク質不足などが重なれば、筋肉を含む除脂肪量を維持しにくくなる可能性があります。
だからこそ、ダイエットでは糖新生を恐れるのではなく、極端な食事制限を避けながら筋肉を守る環境を作ることが重要です。
CHANCE GYM新宿店がおすすめするダイエットの考え方
CHANCE GYM新宿店では、ダイエットを「体重を減らすだけ」とは考えていません。
大切なのは、脂肪を減らしながら、できるだけ筋肉を維持し、健康的な身体を作っていくことです。
そのためには、糖新生だけに注目するのではなく、普段の食事、トレーニング、睡眠、活動量を総合的に見直す必要があります。
例えば、朝食を抜いて長時間空腹になったうえで、昼食も極端に減らし、さらに高強度のトレーニングを行うような生活を続けると、身体にとって負担の大きいダイエットになりやすくなります。
反対に、適切な範囲でカロリーを調整し、タンパク質を確保しながら筋トレを行い、必要な炭水化物や脂質も摂取することで、無理なく継続しやすいダイエットにつながります。
糖新生は血糖を維持するために必要な仕組みです。
避けるべきなのは糖新生そのものではなく、筋肉を維持しにくくなるほどの極端なエネルギー不足や栄養不足です。
まとめ
今回は、ダイエット中に気になる「糖新生」の仕組みについて解説しました。
糖新生とは、乳酸、グリセロール、アミノ酸などの糖質以外の材料からブドウ糖を作る身体の仕組みです。
食事をしていない時間や糖質の供給が少ない状況でも血糖を維持するために必要であり、健康な人の身体でも日常的に利用されています。([pubmed.ncbi.nlm.nih.gov](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17465853/))
そして、糖新生にはアミノ酸が使われることがありますが、糖新生が起こることと筋肉が大量に減ることは同じではありません。
ダイエット中に筋肉をできるだけ維持したい場合は、糖新生を完全に止めようとするのではなく、適切なエネルギー収支を作り、タンパク質を十分に摂取し、筋トレを継続することが重要です。
また、炭水化物を必要以上に避ける必要もありません。
自分の活動量やトレーニング量に合わせて、タンパク質、炭水化物、脂質をバランスよく摂取し、無理なく継続できるダイエットを目指しましょう。
よくある質問 Q&A
必ずしもそうではありません。糖新生には乳酸やグリセロール、アミノ酸など複数の材料が使われます。糖新生が起きたというだけで筋肉が大きく減ったとは判断できません。
糖新生を防ぐことだけを目的に、糖質を大量に摂取する必要はありません。重要なのは、活動量やトレーニング量に合わせて必要な栄養を摂り、極端なエネルギー不足を避けることです。
朝食を抜いて筋トレしただけで、筋肉が大きく減るとは限りません。ただし、空腹で力が出ない場合や、その後の食事まで長時間空いてしまう場合は、トレーニング前後の栄養摂取を見直すとよいでしょう。
糖新生そのものを止める必要はありません。タンパク質を十分に摂り、極端なカロリー制限を避け、筋トレを継続するなど、筋肉を維持しやすい環境を作ることが重要です。
糖質制限そのものだけで筋肉が必ず減るわけではありません。ただし、糖質を極端に制限した結果、総エネルギーや栄養素が不足したり、トレーニングの質が低下したりする場合は注意が必要です。
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